・分布 :沖縄(石垣島、西表島、与那国島)、台湾、フィリピン、ジャワ島
・生育地:山地のやや暗い常緑樹林内の林床。
・花期 :6月
・草丈 :30~100cm
・特徴 :腐生植物(菌従属栄養食物)で、地中に楕円体の塊茎があり、菌と共生し根はない。茎は帯紫紫褐色で、総状花序は頂に4~15個付け、下から順に開花して2日で閉じる。花弁は緑色を帯びた黄色で
萼片と花弁は半分以上、癒合して1cmほどの筒状になる。唇弁は匙形で、蕊柱は先端の翼部に付く。
・名前の由来:花が金色(コンジキ)で、茎と花序が真っすぐで細く矢の柄(ヤガラ)のようであることから。
花を下からと横から見た画像である。萼片と花弁は癒合して筒状になり、花弁は円形の舌状で唇弁は匙形であるのがわかる。花色は少し緑を帯びた
黄色で、紫褐色の薄い筋も見える。下からの画像は黄色が引き立ち落ち着いた華やかさがある。
草丈が40cmほどの開花している個体。茎は細く垂直に真っすぐ伸びて茎頂に総状花序で7個ほどの花をつけている。
ラン科類は特定の花粉媒介昆虫を対象にして花を進化させたらしいが、この花の昆虫はどんなだろうか。
唇舌に緑色の帯が入り引き立てている。花は下から順に咲き始め1~2日で萎む。花柄は面白い動作をする。開花時は横向きで、次いで普通の花のように水平になり、閉花時は下を向き最後は茎に沿って上を向く。
この様子が画像からわかる。結構、複雑な動作である。
茎の色が紫褐色で花は1cmほどと小さく緑色を帯びた黄色であるため、周囲の小枝や枯れ葉などと見分けにくい。でも、出会い気付いたときは、輝いてみえる。
常緑樹林中で開花している2個体であるが、周囲の草木に紛れて分かりにくく、注意しないと見過ごしやすい。
雑感:カンジキヤガラはその和名からどんな豪華な花なのか出会いを期待した花の1つである。見ての感想は派手さはないが
花もこじんまりとして落ち着いた黄色も周囲にとけ込み好ましかった。芳香もあるとのことであるが、確かめなかったのが残念である。
日本産のオニノヤガラ属の中では花の色が黄色なのは珍しい。