・分布 :本州~沖縄、朝鮮半島、中国、台湾、フィリピン、インド、アフリカ、西アジア、中央アメリカ
・生育地:水田や溜池の縁の湿地。
・花期 :8~10月
・草丈(花茎):3~10cm
・名前の由来:ミズ(水)は水田や湿地など水分の多い場所に生育することから、マツバ(松葉)は葉が松葉に似ていることからミズマツバ(水松葉)となった。
・特徴 :1年草。茎の基部は地面をはい、分枝して広がり直径10cmほどの株立ちとなる。葉は3~4個輪生し、線形~長披針形、長さ5~10㎜、幅1.5~2㎜。花は葉腋に単生、淡紅色~紅色で柄はない。
萼筒は鐘形、3角形の0.8㎜ほどの5裂片がある。萼筒は後で球形に変化する。花弁はない。雄しべは2~3個。蒴果。
北東に開けた、中央に川が流れる小さな谷あいにある標高約100mほどの水田に生育している。花崗岩が風化した里山の麓にあるため、この水田は土壌が乾きにくい湿田で、ホシクサやアメリカアゼナなども一緒にみられる。
茎の基部は地面をはい、ふつう分枝して高さ約10cm、直径10cmほどに広がり株立ちとなるが、この個体は緑褐色の茎が分枝して、地面にへばりつくように展開しており高さは約5cmほどである。
花と茎が濃赤色の個体。密に茎につく緑色の小さな長披針形の葉と濃赤色の茎と花が調和してきれいである。
花崗岩類の地質の里山に囲まれた標高約250mにある周囲約400mほどの農業用水用の小さな溜池の小川の流れ込み口の岸辺に生育する個体。増水時に水没するため、草体に汚れが残ってい入る。
収穫時期の水田の稲の株元に生育する個体。収穫時期の水田は水を落とし、田の土は乾いている。
前画像の近接画像。ミズマツバは水田雑草として分類されるが、被害の大きなノビエ(イヌビエ、タイヌビエ)やオモダカなどにくらべて、実害は少ない。
溜池の岸辺に群生するミズマツバ。1年草であるため、来年も繁茂して群生するとは限らない。
前画像の近接画像。ハリイも池沼の岸辺や湿地を好む植物で、この溜池では両種が混ざって生育している。
葉は3~4個輪生し、線形~長披針形、長さ5~10㎜、幅1.5~2㎜。花は葉腋に単生、淡紅色~紅色で柄はない。この個体の茎も花と同じ濃赤色である。
萼筒は鐘形、3角形の0.8㎜ほどの5裂片がある。萼筒は後で球形に変化する。花弁はない。雄しべは2~3個。
この古くからある溜池は奥まった標高の高い場所にあるため、外来種が少なく、池の中にはスブタも生育している。ミズマツバの傍らにはハリイとヌマガヤツリが見られる。
雑感:水田雑草であり、どこにでも生えていそうであるが、耕地整理され乾田化された水田には見られない。山里のこじんまりとした水田や古い溜池の縁に思いがけず、見ることがある。
水田では秋の稲穂を垂れた収穫時期や収穫された後に見かける場合が多く、赤紫色の茎と果実に密に生えた緑色の葉をもつ小さな株に出会うと何か得した気分になる。