オニヒョウタンボク(鬼瓢箪木)

 
 
   

都道府県別レッドデータ(2022) オニヒョウタンボク 

・分布 :本州(岩手、福島、群馬、長野、岡山、島根、広島)朝鮮半島
・生育地:深山の落葉広葉樹林の林縁や林中。落葉低木であり、やや明るい木漏れ日がさすような場所を好むようである。
・花期 :5~6月
・樹高 :3~5m

・特徴 : 落葉低木あるいは小高木であるが、ヒョウタンボクの仲間では最も樹幹や樹高が大きい。よく分枝して茂り、樹皮は縦に裂け、古くなると剥がれ落ちる。葉は対生し葉身は長さ3~9cm、幅2~5cmの卵形~長楕円形。 葉柄は1~1.5cm、葉先は短く尖り、基部は円形。葉縁は全縁で毛がある。また、葉の両面に毛があり、裏面のほうが多い。花は若い枝の葉腋から1~2cmの花柄の先に白色の唇花を2個ずつ付ける。果実は熟すと赤い液果で2個が合着する。

・名前の由来:ヒョウタンボク(瓢箪木)は赤い実が2つ合着した様子が瓢箪に似ていることに由来し、オニ(鬼)はヒョウタンボクの仲間では樹形が最も大きく、樹皮も荒々しいことから。

自生地で開花中の個体  (2021/4/12 広島県 東城町)

石灰岩台地の落葉広葉樹林内にに生育している個体。付近には結構、個体数は多い。林縁の日当たりの良い場所のほうが花付きがよく、林内などの日陰地とはずいぶんと差がある。

 

花と葉 (2021/4/12 広島県 東城町)

若枝の対生の葉の葉腋からそれぞれ一個の花柄を出して、その先に二個の花をつける。葉裏、葉縁、葉脈、葉柄にも毛があるのが分かる。

花の拡大画像 (2021/4/12 広島県 東城町)

 花は唇花で、長さ1.3~1.5cm、咲き始めは白色、その後淡黄色を帯びる。黄色の葯をもった5本の雄しべに囲まれ、花柱に毛がある雌しべが1個が見える。全体に柔らかい印象がある。

赤い果実 (2021/6/24 広島県 東城町)

 日当たりの良い場所に自生して、赤い果実を多くつけた個体。花もたくさんつけるが結実もよい。

果実の拡大 (2021/6/24 広島県 東城町)

 1つの花柄に2つ咲いていた花が結実して、合着して1個の瓢箪型の果実になる。果実は熟すと赤い液果となり、葉の緑に映えてきれいであるが、実は有毒で食べられない。

日陰の個体 (2021/6/24 広島県 東城町)

 林中の少し日当たりの良くない場所に自生する個体で、枝も徒長し実も少ない。自生地の林内ではこちらの方が普通である。

林内の個体の葉と果実 (2021/6/24 広島県 東城町)

 葉は対生し、葉身は長さ3~9cm、幅2~5cmの卵形~長楕円形。

開花時期の葉と花 (2021/4/12 広島県 東城町)

 葉表の葉脈がよく見え、葉先は短く尖り、基部は楔形。

樹幹と樹皮 (2023/1/19 広島県 東城町)

 樹高が3.5mほどの個体の根元であるが、地上50cmの所で数本ある幹の中で、最大径は10cmほどである。樹皮は古くなると剥がれ落ちる。

落葉した個体 (2021/3/20 広島県 東城町)

ナラガシワの多い落葉広葉樹林の林中の冬季で葉を落とした個体の全体像で、樹高3.5mほどで幹や枝の様子がわかる。  
雑感:木本性ツル植物のスイカズラ(忍冬)の仲間で、繁殖力旺盛で、普通にみられるスイカズラと違い自生地は限定されている。花はスイカズラによく似ているおり、 咲き始めは白色で、その後黄色を帯びることも同じであるが、果実の色がスイカズラは黒色で合着してないが、オニヒョウタンボクは赤色で合着するのが大きくことなる。果実が合着するように進化したのであるが 合着するメリットは何であるのか不思議に思う。しかし、よく目立ち有毒であるが、如何にも食べられそうな赤い果実をたくさんつけたオニヒョウタンボクは観賞価値があり、庭木にもっと使われていいように思う。