・分布 :九州(鹿児島県下甑島)
・生育地:海岸の岩場や隆起サンゴ礁に自生する。
・花期 :3~4月
・草丈:1~3m(匍匐)
・特徴 :茎が岩上をはう常緑の低木。幹は紫褐色で若枝は円柱状、白軟毛を密につける。葉は奇数羽状複葉で長さ3~4cm、小葉は5~8対で対生し楕円形、革質で光沢がある。
り茎を抱く。花は白色5弁淡白紅色で直径約1cm総状に15~30花をつける。雄しべは20~25個、雌しべ(花柱)は離生して5個ある。果実は球形で熟すと黒紫色で径約6㎜。
・名前の由来:和名のテンノウメ(天の梅)はウメ(梅)に似た花をテン(天)の星に見立てたものといわれている。別名にテンバイ(天梅)の呼び名がある。
隆起サンゴ礁の岩にへばりつくように常緑の葉を展開し開花している個体。干潮時であり後方の水色は潮だまりであるが、満潮時はテンノウメの近くまで潮位が上がりそうである。
前画像と同じ個体の一部であるが、直径1.5cmほどの黒紫色の幹と多数の蕾や白色の花が見える。幹は岩上を匍匐して多数の葉を密につけている。
前画像と同じ個体を遠望した画像。水色の潮だまりのさらに後方は隆起サンゴ礁を経て砂浜に続いている。
濃い緑の葉を背景に多数の白色の花と蕾はよく引き立つ。
葉は革質で光沢がる奇数羽状複葉で小葉は5~8対、楕円形で長さ4~8㎜である。
隆起サンゴ礁の垂直に近い急斜面にコウライシバやソナレムグラとともに生育している個体。
前画像の下部の様子であるが、直径約2cmの黒紫色の幹が見られるが、貧栄養の厳しい場所であるためここまで太くなるのにどれほどの年数を要したか気になる。
小葉には初め両面に白伏毛があるが後に表面は無毛で、裏面に少し残る。
花弁は5個で白色、径約1cmである。雄しべは20~25個、花柱(雌しべ)は離生して5個ある。
陸化した隆起サンゴ礁に生育している植物。下側にはシルバーリーフといわれる灰白色の葉をもつモクビャッコウ、中央上部に白い花をつけたテンノウメ、さらに上にはクサトベラ、アダンと続いている。
中央左側にはモンパノキが見え海浜植物がそろっている。
急斜面の岩肌にコウライシバとともに生育している個体。左上にはハナカモノハシの葉だけの株が見える。
隆起サンゴ礁の岩上にへばりつくように大きく広がっている年を経た古い個体。間に根茎を下ろした個体。右上の大きな葉はモンパノキである。
雑感:徳之島は奄美大島、沖縄本島北部や西表島とともに2021年に徳之島も世界自然遺産に登録された。徳之島の自然は隆起サンゴ礁に象徴されるが、
このテンノウメは満潮時や荒天時は海水のしぶきがかかるような隆起サンゴ礁のごつごつとした岩肌に木本植物でありながらへばり付くように自生している。
生育に適さないカルシュウム質の岩、塩分濃度の高く乾燥気味で貧栄養の環境に濃緑色で革質の小さな葉を密につけて岩をおおっている姿には驚かされた。